フリーズとは、建築用語で、エンタブラチュアの中央の、幅広い部分を指す。 簡素なものもあれば、イオニア式、コリント式のレリーフで装飾されているものもある。 円柱の壁ではフリーズの位置は、アーキトレーブより上、コーニスのモールディングより下部になる。

内装ではフリーズは、ピクチャーレールより上、冠モールディングやコーニスより下の壁部分を指す。 広義では、フリーズは絵画や彫刻、カリグラフィー等で装飾された、横に伸びた部分を言い、上記の位置か、通常は目線より上に位置する。 フリーズの装飾は、支柱によりいくつかのパネルに分かれて、連続した場面を表していることもある。 こういった装飾は、漆喰や木彫その他の装飾形式による。


建築構造上、フリーズが建物正面にある例としては、アテネの古代ローマ時代のアゴラにある、八角形の風の塔が挙げられる。 風の塔のフリーズには、8人のアネモイ(風神)のレリーフ彫刻が刻まれている。

パルヴィノ(pulvino)は、断面図では凸部になる。 こういったフリーズは17世紀、北部マニエリスムによく見られ、特に補助的なフリーズや、内装、家具などに多い。

数学では、フリーズ・パターンを数学的に構成するにあたってフリーズの概念が一般化された。

脚注・出典

関連項目

  • ギリシア建築
  • フリーズ群

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