ゲーラス(古希: Γῆρας, Gēras, 老年の意)は、ギリシア神話に登場する原初の神で、老年の神である。ゲーラスはギリシア語で略奪、戦いの褒章も意味する。長母音を省略してゲラスとも表記される。ローマ神話のセネクトゥス (Senectus) に相当する。
ヘーシオドスの『神統記』によれば、夜の女神ニュクスが1人で生んだ息子で、モロス、ケール、タナトス、ヒュプノス、オネイロス、モーモス、オイジュス、ヘスペリデス、モイライ、ネメシス、アパテー、ピロテース、エリスと兄弟である。ヒュギーヌスはエレボスが彼の父だとした。
ゲーラスは痩せた無力な老人として描かれる。青春の女神ヘーベーの正反対の神である。
系図
脚注
参考文献
- ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』松田治訳、講談社学術文庫(2005年)
- ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫(1984年)
関連項目
- ニュクス
- エレボス
- ヘーベー




