盛安寺(せいあんじ)は、滋賀県大津市にある天台真盛宗の寺院。山号は瑞應山。本尊は阿弥陀如来。井上靖の小説『星と祭』で知られる重要文化財の十一面観音菩薩立像がある。
歴史
詳しい創建年代は不明であるが、寺伝によると当寺は高穴穂宮の跡地に建てられているという。
その後廃れたが、越前国の朝倉貞景の家臣である杉若盛安によって文明18年(1486年)に再興されたといい、再興後、杉若盛安は当寺に入寺したとする。
なお、寺名は杉若盛安からとられたものであるとしている。
その後、何度か焼失したが、その度復興された。
境内
- 本堂(大津市指定有形文化財) - 慶安5年(1652年)再建。平安時代後期に作られた木造阿弥陀如来坐像が安置されている。
- 客殿(重要文化財) - 伏見城の廃材が利用されているといい、桃山御殿と呼ばれる。内部の襖絵や腰高障子は長谷川派の花鳥図が描かれている。
- 庭園(滋賀県指定名勝) - 鑑賞式枯山水庭園で、聖衆来迎曼荼羅を現している。江戸時代初期の作庭。
- 庫裏
- 鐘楼
- 山門
- 観音堂(収蔵庫) - 木造十一面観音立像(重要文化財)や木造地蔵菩薩立像のほか、木造聖観音立像などの諸仏、室町時代の涅槃図など多くの寺宝が伝来している。
文化財
重要文化財
- 客殿 附:指図2枚
- 木造十一面観音立像 - 観音堂(収蔵庫)に安置されているもので、崇福寺伝来との伝承がある平安時代のもの。
滋賀県指定名勝
- 庭園
大津市指定有形文化財
- 本堂
その他の文化財
- 木造地蔵菩薩立像 - 観音堂(収蔵庫)に安置されているもので、胎内納入文書が発見され、鎌倉時代に作られたものである。
前後の札所
- 湖国十一面観音菩薩霊場
- 1 園城寺別所微妙寺 - 2 盛安寺 - 3 聖衆来迎寺
- びわ湖百八霊場
- 6 園城寺 - 7 盛安寺 - 8 生源寺
所在地
- 滋賀県大津市坂本1丁目17-1
アクセス
- 京阪石山坂本線 穴太駅より徒歩約13分
脚注
注釈
出典
参考文献
- 大津市歴史博物館『大津 歴史と文化 身近な歴史再発見!』大津市、2004年10月1日。
関連項目
- 白洲正子

![ゆんフリー写真素材集 No. 7870 静安寺 [中国 / 上海]](http://www.tmyun.com/mid/yun_7870.jpg)


