エウリュテー(古希: Εὐρύτη, Eurytē)は、ギリシア神話の女性である。長母音を省略してエウリュテとも表記される。主に、
- ニュンペーの1人
- ヒッポダマースの娘
の2人が知られている。以下に説明する。
ニュムペーの1人
このエウリュテーは、ニュムペーの1人で、海神ポセイドーンとの間にハリロティオスを生んだ。一説によると、ハリロティオスの母はバテュクレイアという名前である。
ヒッポダマースの娘
このエウリュテーは、ヒッポダマースの娘で、ポルターオーンとの間に5人の息子オイネウス、アグリオス、アルカトオス、メラース、レウコーペウス、1人の娘ステロペーを生んだ。ヘーシオドスの『名婦列伝』によると、彼女が生んだ子供はオイネウス、アグリオス、アルカトオス、メラース、ピュロスである。
息子たちのうちオイネウスはカリュドーンの王位を継承し、娘のステロペーは河神アケローオスとの間にセイレーンを生んだ。
脚注
参考文献
- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- 『ヘシオドス 全作品』中務哲郎訳、京都大学学術出版会(2013年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)




