ライアン・デビッド・ブレイジア(Ryan David Brasier, 1987年8月26日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ウィチタ郡ウィチタフォールズ出身のプロ野球選手(投手)。右投左打。メジャーリーグベースボールのシカゴ・カブス所属。
NPBでの登録名はブレイシア。
経歴
プロ入りとエンゼルス時代
2007年のMLBドラフト6巡目(全体208位)でロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムから指名され、6月10日に契約。契約後、傘下のパイオニアリーグのルーキー級オレム・オウルズで26試合に登板し、1勝2敗9セーブ・防御率2.08・26奪三振の成績を残した。
2008年はA級シーダーラピッズ・カーネルズで23試合に登板し、1勝3敗9セーブ・防御率1.59・24奪三振の成績を残した。8月にルーキー級アリゾナリーグ・エンゼルスへ異動し、4試合に登板。8月下旬にA 級ランチョクカモンガ・クエークスへ昇格。3試合に登板し、0勝0敗1セーブ・防御率2.70の成績を残した。
2009年はA 級ランチョクカモンガとAA級アーカンソー・トラベラーズでプレー。この年から先発に転向し、A 級ランチョクカモンガでは27試合に登板し、5勝4敗・防御率5.23・93奪三振の成績を残した。
2010年はAA級アーカンソーで28試合に登板し、7勝12敗・防御率5.07・94奪三振の成績を残した。
2011年からリリーフに再転向。AA級アーカンソーで25試合に登板し、0勝1敗16セーブ・防御率0.71・26奪三振の成績を残した。7月にAAA級ソルトレイク・ビーズへ昇格。25試合に登板し、2勝1敗3セーブ・防御率5.00・26奪三振の成績を残した。
2012年はAAA級ソルトレイクで55試合に登板し、7勝3敗13セーブ・防御率4.37・54奪三振の成績を残した。オフの11月20日にエンゼルスとメジャー契約を結び、40人枠入りを果たした。
2013年3月2日にエンゼルスと1年契約に合意し、3月15日にAAA級ソルトレイクへ異動した。開幕をAAA級ソルトレイクで迎え、5月1日にメジャーへ昇格し、翌2日のボルチモア・オリオールズ戦でメジャーデビュー。3点ビハインドの9回表から登板し、1回を2安打2失点と結果を残せなかった。5月6日にAAA級ソルトレイクへ降格し、16日にメジャーへ再昇格したが登板はなく、21日にAAA級ソルトレイクへ降格した。登録枠が拡大した9月1日に再昇格。この年メジャーでは7試合に登板し、防御率2.00・7奪三振の成績を残した。
2014年3月29日に右肘の故障で、15日間の故障者リスト入りし、4月16日に60日間の故障者リストへ異動。6月にトミー・ジョン手術を行い、シーズンを全休した。オフの10月27日に40人枠から外れ、AAA級ソルトレイクへ降格。11月4日にFAとなった。
アスレチックス傘下時代
2015年7月7日にオークランド・アスレチックスとマイナー契約を結んだ。この年は傘下のルーキー級アリゾナリーグ・アスレチックスとAAA級ナッシュビル・サウンズでプレーし、2球団合計で6試合に登板して1勝1敗・防御率2.57・7奪三振の成績を残した。
2016年はAAA級ナッシュビルでプレーし、46試合に登板して5勝3敗1セーブ・防御率3.56・70奪三振の成績を残した。
広島時代
2016年12月18日に広島東洋カープが獲得を発表した。背番号は70。
2017年は26試合に登板し2勝1敗、防御率3.00の成績を挙げた。オフの12月2日に自由契約となった。
レッドソックス時代
2018年3月4日にボストン・レッドソックスとマイナー契約を結んだ。開幕は傘下のAAA級ポータケット・レッドソックスで迎え、7月8日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした。34試合に登板して防御率1.60・WHIP0.77・10ホールドを記録。ポストシーズンでは9試合に登板し、防御率1.04、5ホールドでワールドシリーズ優勝に貢献した。
2019年は62試合に登板。2勝4敗7セーブ10ホールド、防御率4.85だった。
2020年はメジャー初先発も果たした。25試合に登板し、1勝10ホールド、防御率3.96だった。
2023年5月15日にジョエリー・ロドリゲスの復帰に伴い、DFAとなった。5月21日にFAとなった。
ドジャース時代
2023年6月4日にロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結んだ。6月5日に傘下ルーキー級アリゾナ・コンプレックスリーグ・ドジャースへ配属された。6月13日に傘下AAA級オクラホマシティ・ドジャースへ配属された。6月20日にメジャー契約を結び、アクティブロースター入りした。6月21日のエンゼルス戦でドジャース移籍後初登板を果たした。オフの11月3日にFAとなった。
2024年2月6日にドジャースと2年900万ドル、インセンティブ400万ドルで再契約を結んだ。3月20日に開幕ロースター入りし、同日の開幕戦でシーズン初登板を果たした。シーズン通算で29試合に登板(オープナーとして4試合に先発)し、1勝0敗、防御率3.54を記録した。
2025年が契約最終年だったが、チームの大型補強に押し出される形で1月30日にDFAとなった。
カブス時代
2025年2月4日に金銭または後日発表選手とのトレードで、シカゴ・カブスへ移籍した。カブスには広島時代にチームメイトであった鈴木誠也が在籍しており、8年ぶりに同僚となった。このことについて、「本当にいい選手で、いいやつだったと記憶している。言語の壁もあったけどね。でも、また彼と一緒にプレーできるのは楽しみだ」とコメントしている。
選手としての特徴・人物
160km/hに迫る剛速球に加え、鋭く曲がるスライダー、ツーシーム、チェンジアップ、カットボール、シンカーを操る本格派右腕。
広島時代の2017年からレッドソックス時代の2023年までつけた背番号70には愛着を持っている。
詳細情報
年度別投手成績
- 2024年度シーズン終了時
MLBポストシーズン投手成績
- 2024年度シーズン終了時
年度別守備成績
- 2024年度シーズン終了時
記録
- NPB投手記録
- 初登板:2017年3月31日、対阪神タイガース1回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、7回表に4番手で救援登板、1回無失点
- 初セーブ:2017年4月6日、対中日ドラゴンズ3回戦(ナゴヤドーム)、11回裏に6番手で救援登板・完了、1回無失点
- 初勝利:2017年4月13日、対読売ジャイアンツ3回戦(東京ドーム)、8回表に2番手で救援登板、1回無失点
背番号
- 62(2013年)
- 70(2017年 - 2023年)
- 57(2023年 - 2024年)
- 54(2025年 -)
脚注
関連項目
- メジャーリーグベースボールの選手一覧 B
- 北米・欧州出身の日本プロ野球外国人選手一覧#アメリカ合衆国
- 広島東洋カープの選手一覧
外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Ryan Brasier stats MiLB.com (英語)
- 個人年度別成績 R.ブレイシア - NPB.jp 日本野球機構
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE




