ジュディ・デンチ(Judi Dench, 本名: ジュディス・オリビア・デンチ、Dame Judith Olivia Dench 、1934年12月9日 - )は、イギリスの女優。
生い立ち
イングランドのヨークシャー州ヨーク生まれ。クエーカーとして育てられた。父親のレジナルド・アーサー・デンチは医師、母親のエレノア・オリーヴはアイルランド・ダブリン出身で、二人はトリニティ・カレッジ在学中に出会った。また、両親もともに演劇にかかわっていた。セット・デザイナーになるつもりだったが、兄のジェフリー(同じく俳優)がロンドンの名門演劇学校セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマ(Central School of Speech and Drama)に入学したことに影響を受け、自身も入学。優秀な成績で卒業した。女優のワンダ・ヴェンサムは当時の1年先輩である。
キャリア
1957年に、オールド・ヴィック・カンパニーの『ハムレット』のオフィーリア役で舞台デビュー。1961年にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに参加し、多くの舞台に出演。以後、ウエスト・エンドの舞台にも立ち、ローレンス・オリヴィエ賞を7度、トニー賞を1度受賞している。
イギリスのテレビドラマにも多数出演し、また舞台の演出も手がけている。
1985年の『ウェザビー』以降、劇場用映画にも多く出演。
1988年にはその貢献が認められ、イギリス王室から「Dame(デイム)」の称号を授与された。これまで7度アカデミー賞にノミネートされており、エリザベス1世を演じた1998年公開の映画『恋におちたシェイクスピア』で助演女優賞を受賞した。
1990年代半ばから2010年代初頭にかけては約20年近く『007』シリーズの「M」(3代目で初の女性)を演じた事で世界的にも知名度を上げ、彼女の女優としてのキャリアにおける代名詞のひとつともなった(007シリーズを正式降板した2015年にも前任の「M」としてカメオ出演した)。
2011年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した。2018年にはドノスティア賞を受賞した。
生活
1971年に俳優のマイケル・ウィリアムズと結婚し、ウィリアムズの亡くなる2001年まで一緒だった。また、一人娘のタラ(1972年生まれ)は女優。
2012年2月に、網膜の病気である加齢黄斑変性によって視力が低下し、台本が読めなくなっていることを明らかにした。
出演作品
映画
主な賞歴
- アカデミー賞
- 1998年度 助演女優賞 『恋におちたシェイクスピア』
- ゴールデングローブ賞
- 1997年度 主演女優賞(ドラマ部門) 『Queen Victoria 至上の恋』
- 2000年度 主演女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門) 『ザ・ブロンド爆弾 最後のばら』
- 英国アカデミー賞
- 1965年度 新人賞 『Four in the Morning』
- 1986年度 助演女優賞 『眺めのいい部屋』
- 1988年度 助演女優賞 『ハンドフル・オブ・ダスト』
- 1997年度 主演女優賞 『Queen Victoria 至上の恋』
- 1998年度 助演女優賞 『恋におちたシェイクスピア』
- 2000年度 フェローシップ賞
- 2001年度 主演女優賞 『アイリス』
- トニー賞
- 1999年度 演劇主演女優賞 『Amy's View』
- ローレンス・オリヴィエ賞
- 2016年 最優秀助演女優賞『冬物語』
- 2000年 ベンジャミン・フランクリン・メダル
脚注
外部リンク
- ジュディ・デンチ - allcinema
- ジュディ・デンチ - KINENOTE
- Judi Dench - IMDb(英語)




